昔々のお話

山菜は、食べられるようになるまで、なにしろ手がかかる。

採るのも大変だが、保存食にするまでも大変だ。

私がお嫁に入った時分、柏屋旅館では鮎を焼いた横に必ずひとつまみ山椒の芽の佃煮を添えた。

四万温泉に来て食文化に驚いた!なにしろしょっぱい物だらけなのだ(笑)

きゃらぶきもなにしろしょっぱい。

蕨は塩漬けしておく。

短い期間で大量に採った山菜を一年保たせてお客様に提供するのだから大変だ。

旅館の小さい池に鯉を持って来てくれる業者がいて生け簀のようになっていた。

夕方に先代が畑から帰って来て鯉をさばき、鯉の洗いと鯉こくを作る。

それはそれは見事な仕事だったな。

義母の手作り蒟蒻と高原豆の甘煮は今も柏屋旅館の名物だ。

柏屋カフェでもこの高原豆の甘煮がパフェの上にのっていますね♪

今でも昔のお膳を思い出す。

ぜんまいの煮物も美味しかったな。

鯉ヘルペスウィルスが拡がってからは各旅館から鯉料理が無くなったけれどこの温泉地の定番だったみたいです。

鯉は苦手だからたべられないけれど…。長野県の佐久では今も鯉料理専門店があるのかしら?

5月5日だから鯉のお話をしてみました。

若い人は鯉を食べたことなどないかもしれませんね◉‿◉

昔は、お乳の出が良くなるとかで産後のお母さんに良しとされていたのですよ。

いつの間にか昔々のお話になってしまいました(◡ ω ◡)