きれいごとと笑われても

誰かの喜ぶ顔が好きだ。

当然、私が料理するとき、花を生けるとき、お掃除するとき、やはり誰かの為に、その人が喜んでくれる事を願って仕事をするのだ。

自分を誇示する為ではないし、自分の為にするのではない。

この店を創った時も、四万温泉に来てくださるお客様に喜んで頂きたい、そして地元の方々が一息つけるような場所があれば良いと考えたから、それだけを考えて、一生懸命に私ができる限りの事をしてきたのだ。

たくさんの失敗に、傷つき倒れてもお客様に喜んで頂きたい気持ちは変わらなかった。今でもただただ喜んで頂きたいだけ。そのためには、憎まれ役になっても構わない。仕方がない事だ。

思えば、たくさんの方々に助けられた。たくさんの方々に優しくしてもらった。それを、今度は誰かにしてさしあげたい。子供にもそう教えて来た。

同時に。自分がされて傷ついたこと、嫌な事は絶対しないと自分に言い聞かせ、子供にも教えた。

今でもそれは変わらない。


どんな時にでも

どんな時にでも、自分に恥ずかしくない生き方をしたいと思った。

他人を思いやり、受けた恩義は忘れずにいたいと思った。

どんなに困っても、人を傷つけるような事や嘘をつくような事はしたくないと思った。人を巻き込んでしまうような事や陥れるような事はしたくないと思った。

誰にどう言われても、甘いと言われても、私にはこういった生き方しかできないと思った。

そんな出来事があった1日でした。

私にとっては、とても悲しい日になりました。

 


四万温泉の仲間達

つくしの会(四万温泉の婦人会)

商店や旅館の女将さんなどの交流会といったような場所だ。

この会があったからこそ、私は今も四万温泉に居ると言っても過言ではない。

私が四万温泉に住まうようになった時、周りは主人の家族、親戚が多く、知人など一人もなかった。友人などできるはずもなく、孤独だった。

何年かして、お嫁さんや四万温泉で家を継いでいる娘さん達の交流の場ができた。

それが、つくしの会だ。

通常、同業者や女性ばかりであれば、なかなか上手く行かず長続きしないであろうに、実に気持ちよい会である。

皆、サバサバしているし、愉快だ(笑)

言いにくい事も平気で言い合う。

皆、四万が好きで、本気で四万を良い温泉地にしようと思っているのだ。

この会に出席すると思う。

「一人じゃないんだ!仲間がいるんだ!もう少しここに留まろう。」

何かをしなくてはいけないとか、会議をするとかそんな会ではないし、出られる時に出れば良い。

女性は、出産、子育て、家事、仕事など複数の事を同時にこなさなければならない事が多いし、体調の変動も激しかったりするから、何年か出られない事もある。

しかし、久しぶりに出席すると、何事もなかったかのようにまた交流できる。

手が空いたとき、少しの時間でも談笑できる。

居場所があるだけで…仲間がいるだけで、どんなに心が強くなるだろうか。

この会が、どれだけ四万温泉の役に立っているか…計り知れない。